伽那多】「………ソラ。セックス…しよ」
伽那多が、誘う。
それだけで、身体を洗いながらかき集めてみた理性とかいうものが、粉々になってくのが分かった。
その唇を奪いながら押し倒す。
その長い脚を大きく曲げさせて、頭の両脇に押しつけた。
そうして、のしかかられて。
脚を大きく開いた格好のまま。
わざわざ着替えた、おろし立ての下着姿で。
屈辱的な格好をさせられてるのに、伽那多はちっともそんな風には感じてなかった。
じっと、見つめる眼差しは、濡れて揺れてるみたいだった
【ソラ】「…もしかして、先に出て準備してたワケ?」
【伽那多】「……うん………昂奮した?」
準備した格好の成果を、少しためらうみたいに訊(き)く。
【ソラ】「ああ」
【ソラ】「すごく……」
【伽那多】「……したい? 私と」
【伽那多】「さっきよりも、気持ちイイ事……」
「NO」なんて、絶対言わせる気もないくせに、伽那多はそう言った。
まるで、人質に取るみたいに。
俺のを握って。
しきりに、雁(カリ)のあたりを、引っ掻くみたいに擦りながら。
【ソラ】「ああ……」
【ソラ】「したい………」
だから、はっきりそう言った。